「NHKのど自慢大会に出場しました」 青野泰介
 
 20年ほど前、『のど自慢』という映画を見ました。様々な理由でのど自慢出場をめざす人たちのヒューマンドラマでした。ほとんどの設定を本物ののど自慢と同じ設定にして撮影されたその映画を見て、僕はのど自慢のファンになりました。
 
 今年の初め、市政だよりでのど自慢が新居浜で開催されることを知り、『こんなチャンスは二度とない』とすぐに往復はがきを買いに行きました。
 
 目指すは『審査員特別賞』歌ウマチャンピオンじゃありません。あくまでも『特別賞狙い』でした。
 卑怯だと言われることを承知で二人の娘を担ぎ出し、父ひとり娘ふたりの家庭環境を最大限に利用し、普段感謝したことの無い母に感謝し、選考に携わるであろう男性審査員達の心を掴むことに全力を注ぎました。
 
 予選会、本選とハードな二日間でした。しかし、娘たちとの最高の思い出ができました。
 
 高校3年生の娘と、中学3年生のむすめ。二日間びっしり一緒に過ごしたのはいつ以来だったのでしょう。
 
 素晴らしい時間を過ごし、結果は狙い通りの『審査員特別賞』近所に買い物に行けば『おめでとうございます〜』と見知らぬ人から声をかけられる生活もやっと落ち着いてきました。
 
 他の出演者の皆さんも、たった1分の歌を歌うために自分の人生をさらけ出し、その一瞬に懸けた人たちでした。『NHKのど自慢』本当に素晴らしい番組です。最高の時を過ごすことができました。